PROJECT STORY
05
PROJECT STORY
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天馬株式会社
担当:新坂上様、山川様、辻様
Kuras-up
担当:松村、北野
<概要>
「Fits」シリーズに代表される収納用品を多数発売されている天馬株式会社様(以下、天馬様)。今や収納用品にとどまることなく、さまざまな製品を生み出し続け、プラスチック成型のリードカンパニーになられた背景とは。その根底には、感動と喜びの輪を広げていく「信望愛」という理念がありました。北野(クラスアップ):御社といえば、やはりFitsシリーズです。
新坂上様:Fitsは1986年に発売して今年で37年になります。累計1億個を売ったロングセラー商品です。御社にも長年にわたって販売いただいています。
松村(クラスアップ):創業当時から、収納用品が主力だったのでしょうか?
新坂上様:清掃容器から始めたと聞いています。収納用品を扱いだしたのは、もう少し後ですね。
北野(クラスアップ):収納用品にシフトして、活路を見出したわけって何だったのでしょう?
新坂上様:活路というか、収納場所というのはいつの時代も「家の中で不足している」というのがあると思うんです。じゃあどこに収納するのかというと、時代に合わせて、タンス収納から押入れ、そのあとにクローゼット、ウォークインクロ―ゼット、リビング……とどんどん変化していっているんです。それに合わせて、Fitsも他のシリーズもどんどん進化しているというのがあると思います。
新坂上様:創業当時から弊社には「信望愛」という社是があるんです。製品を造り、販売することを通じてお取引様、消費者の皆様、当社に関わるすべての方に幸せになっていただくということです。
松村(クラスアップ):当社にも理念がありますが、それに通じるところがあります。御社とはいつ頃からお付き合いさせていただいているのでしょうか?
新坂上様:私が担当させてもらっていたのが、ちょうど30年ぐらい前になると思います。今日はその際に皆様にいただいた歴代の方のお名刺をお持ちしました。
松村&北野(クラスアップ):すごく懐かしいお名前の方も……。
新坂上様:先代社長もそうですし、どの方にも本当にお世話になって、感謝しています。この業界を一から教えていただいたという感じなんです。
北野(クラスアップ):何がすごいって名刺を残していただいていたっていう。お立場的に名刺がどんどん増えていくんじゃないですか?
新坂上様:お世話になったという思いがすごくあります。メーカー懇親会を何度かやっていただいて、そこでもお世話になりました。御社の懇親会には、結構いろんなメーカーさんが集まりますよね。
松村(クラスアップ):昔は自社だけの内覧会っていうのもお願いしてましたよね?
新坂上様:そうですね。当時は自社だけの内覧会っていうのもやってましたね。何度も言うようですが、御社への営業は行くのが楽しくて。若い方が活躍されているので、なんか雰囲気が明るい。本当にやりやすいっていうのがあります。
松村(クラスアップ):その中でお取引きが密になっていったきっかけは何だったのでしょうか?
新坂上様:私の後任のときだったと思うのですが、御社から卸していただいているホームセンターさんで弊社の商品にガラッと切り替えていただいたタイミングがあり……。そこから、飛躍的に数字が伸びていったと思います。
松村(クラスアップ):その後、時代の流れもあって弊社もECのお客様に力をいれるようになり、御社の商品もそちらに向けてたくさん売らせていただいていたという記憶もあります。
新坂上様:そうですね。もうひとつ印象に残っているのは、ECに舵をきったタイミングが御社はすごく早かったと思うんですよね。当時、御社以外にもECに力を入れ始めた企業さんはあったと思うんですが、その中でも御社はずっと伸びて、巨大な金額になっていったんです。今や本当にすごい金額です。
松村(クラスアップ):ECが伸びたきっかけで、御社の商品がちょうどはまったというのもあります。当時はまだネットショップ黎明期。これから伸びていくなと可能性を感じていた時期だったんですが、キラーアイテムはまだなかったんです。その中で、Fitsが伸びてきたな、力入れたら伸びるんじゃないかなとやり出したらはまって……。
山川様:そう言っていただけるのは、ありがたいです。
松村(クラスアップ):売上げの柱の作り方や他店との価格調整の仕方、それに収納用品は小さくはないので梱包の仕方など、いろんなことを御社の商品を通じて学ばせていただきました。
北野(クラスアップ):収納用品って私どもの中では直送商品というイメージ。でも弊社の倉庫に御社の在庫を常時置くようになって……。その在庫基盤をもとにどんどん売上げが伸びた印象があります。
山川様:確かに、在庫ができるベンダーさんって限られていると思います。その中で、昨年は御社に本当によく商品を売っていただいて、入れても入れても足りなかったぐらいなんです(笑)。
松村(クラスアップ):リアル店舗だけじゃなく全国のお客様を相手にしているので、うまくはまるとレバレッジが効きますよね。量販店は御社がきっかけで伸び、その後ECも御社にきっかけをいただいて伸びた。御社とは切ってもきれない関係だなと思っています。
松村(クラスアップ):今日、滋賀工場を拝見して、改めてあれだけ設備に投資されていることが、すごいなと思いました。
新坂上様:滋賀工場のリニューアルはまさに一大プロジェクトで、計画から完成まで5年ぐらいかかっているんです。弊社の主力工場です。
北野(クラスアップ):もともと滋賀工場はその位置付けだったんですか? それとも時代とともに大きくなっていったんですか?
新坂上様:滋賀工場は2番目にできた国内最大の工場です。大きいだけでなく、全分野の生産をしている工場なんですよ。
松村(クラスアップ):実際見て思いましたが、すごい技術力ですよね。だから、これだけの商品を作ることができるんだなと。先ほども辻工場長にさんざんコストを下げてくれっていう話をさせていただきましたけど、現場を見るとこれからは言えないなと。
北野(クラスアップ):普段も新商品まだですか?ってよくお話をさせていただいていますが……。工場を拝見すると、本当に無理なお願いをしているなと痛感しました。
北野(クラスアップ):最近は収納用品以外の新商品もありますよね。今までされてなかったカテゴリーをやろうと決断されたのがすごいなと思うんですが、何かきっかけがあったんですか?
新坂上様:2020年のちょうどコロナの時期、収納用品は当然やっていくんだけれども、それ以外の軸を作りたいということでこういったキッチン用品にもチャレンジして、新しい販路を開拓してやっていこうと考えました。その一端として発売したのが、このリリシーボトルです。
松村(クラスアップ):御社としては、どんな将来像をもたれていらっしゃるんですか?
新坂上様:プラスチックメーカーとして、環境に配慮することは避けて通れないと思います。と同時に「プラスチックっていうのはこんなに便利なんだよ」ということもしっかりお伝えしていくことが、我々の使命だと思っています。
この先5年10年、長い未来を考えたときに、まずは再生材や環境対応樹脂を積極的に研究し、製品化をしてっていうのは我々の目指すところかなっていうのはあります。
松村(クラスアップ):素材としての樹脂っていうのは、生活には欠かせないものですよね。
新坂上様:鉄や木の代わりとしてどんどん活用されてきたとは思いますが、やっぱり便利ですよね。軽くて丈夫ですし、いろんな形状になりますし、それに色も変えられますし。
北野(クラスアップ):環境に配慮した商品というと、具体的にどんなものが?
新坂上様:「樹脂と暮らすR」というシリーズがあります。弊社はバージン材と変わらない色目を出せることが強みなんです。その技術を使って製品を展開していきたいです。それに今年は再生材100%の製品化に向けて検討をすすめているところです。
松村(クラスアップ):弊社としても企業イメージを上げられるので、いいものをお取り扱いさせていただけているなと思っています。
新坂上様:ECは発信力が特に重要だと思います。御社はそういうところに非常に長けてらっしゃると思うので、今後も一緒にご縁をいただけれたらうれしいです。
写真は、新プロジェクトから生まれたリリシーボトル
天馬株式会社
昭和24年創業。「製品を作り、販売することを通じて感動と喜びを分かち合う」ことを経営理念に、半世紀以上プラスチック成形加工製品を牽引し、トップランナー企業に。「Fitsシリーズ」を中心とした収納用品を筆頭に「高品質」「こだわりの設計」「こだわりの機能」を盛り込んだプラスチック製品を生み出し続ける。